薬師寺
東塔の心柱に関する夕方のニュースを見ました。
ヒノキの心柱下部の年輪パターンなどを調べていた奈良文化財研究所が、「年輪がはっきりしている化粧板や組み木などの5点は、712~730年、心柱も730年までに伐採されたと判断した」というもので、この科学的な根拠によって、平安時代の史書「扶桑略記」に記された「天平二年(730)建立」が立証され、「
藤原京(本薬師寺)からの移設説」が否定されました。
「移設説」が提唱されたのは、塔が白鳳様式を踏襲していたためとか。古代の砂ぼこりの大路を、心柱が「コロ」で引かれてゆく光景を想うのも悪くはなかったのに。
解体修理の工期は延びたのでしょうか、今朝の毎日新聞には修理は2020年度までの予定と書かれていました。
取り外した心柱を基壇に戻す「立柱式」は、2017年1月9日に行われるそうです。
塔の内部が狭いため、式を拝観できるのは、薬師寺奉賛会会員と1組2巻の「東塔大修理特別写経」の納経者(たぶん当日写経)に限られているそうです。